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社長日記

2008年11月26日

一週間の日記 11月17日から11月30日まで

11月24日(月)

◇緊急講演会+ディスカッションの案内をやることになった。久しぶりのトークライブ。場所は霞が関ビル。人数には余裕があるので、関心のある人はぜひ。場所は、リクルートエージェントの村井社長が手配してくれた。

タイトルは「情報化社会が何をしたか? 小泉毅という現在」

森を見る会(通称:林塾)
2008年・暮れ・例会のご案内

▼橘川幸夫

◇小泉毅の厚生省元官僚に対するテロルは衝撃であった。これが年金問題をとりまく大衆的不満を代弁した社会的義憤によるものであれば、行為そのものはともかくロジックとしては分かる。しかし、その起因が「34年前、12歳の時に家族であった野良犬を殺された恨みをはらす」という、極めて個人的な思いが、社会システムの構成員である官僚に向けられたのである。

◇僕は、この事実を知って、何よりも恐怖したのは、34年前の小さな事件を風化させることのなかった小泉の執念ではなく、この34年間、小泉という男は野良犬の他に、何一つ本気で愛すること・ものがなかったという事実である。34年間、何ものも愛せず信ずることもなく生きてきた彼の心の空洞を恐怖した。マスコミは「34年前と現在のこと」だけを論評しているが、大事なことは、この34年間そのものである。

◇34年前、1974年から2008年までの日本の社会とは何だったのか。何が築かれ、何が破壊されたのか。殺されたのは犬だけではなかったのではないか。僕らは、これから34年後の未来を見る時に、今回の事件を他人事にようにとらえてはいけないのではないか。自分たちの社会に、共同体に、何が起きているのか、それを検証しない限り、今日の12歳が、やがて小泉の群れになって社会に現れてくるはずだ。

◇例年だと、大勢の人を集めてデメ研忘年会を行うシーズンだが、今年は、小さなミニ忘年会をいくつかやることになる。森を見る会の忘年会は、以下のようなトークライブ形式のものとなる。希望する人は、誰でも参加できますので、以下までメールください。

■参加希望者は田中幸さん(m-tanaka@r-agent.co.jp)まで
 以下どちらかに○をつけてメールでご連絡ください。
 ( )講演のみ参加希望(3000円)
 ( )ディスカッション+軽食パーティにも参加希望(+3000円)

◇「森を見る会」は、情報化社会という言葉を生みだし、同時に情報化社会に対する不安を最初に強く感じていた林雄二郎さんと、数年前から定期的に行っている会議である。社会という生き物を構造的にとらまえ、方向性と指針を与える視点とは何か、という真の社会工学の立場を明らかにしたかったからである。92歳になる林さんの希望と絶望を、僕らは引き継ぎたい。

◇林さんに電話したら、「あの事件を特別な人間が引き起こした事件として片付けてはいけない」と言われた。当日、林さんも参加の予定です。

                記

日時=2008年12月11日(木)
18:00〜   :開場
19:00〜20:00:橘川講演(参加費3000円。おみやげ付)
20:00〜   :ディスカッション+軽食によるパーティー(+3000円)

場所=霞が関ビル11階(地下鉄・虎ノ門駅すぐ)、セミナーホール2

*講演参加者には、林雄二郎さんが1965年の発表した『20年後の豊かな日本への一つのビジョン』の復刻版を渡します。情報化社会に向かう日本が、どういう認識とコンセプトで進もうとしたのかが理解出来る資料です。(オンブック発行・2008年・定価2800円)

*橘川の講演後、参加者全員によるディスカッションを、軽食をしながら進めたいと思います。

◇デメ研には裏事務所があって僕の書斎になっている。以前はデメ研のすぐ裏にあったが、自宅に近い、少し離れたところに引っ越した。合わせて、寺田倉庫の貸し倉庫も引き払って決算資料だとかなんだとかの資料も部屋に押し込んだ。それでもデメ研事務所の散らかり用は何だ、と言われると思うが(笑)。過去の没企画書やあちこちに書いた原稿を整理しようと思う。休日は書類整理だと思ったが、風邪ひいてしまった。

11月25日(火)
◇米国政府がシティバンクに29兆円の政府保証。でもシティは本体の他に別動隊の投資会社がいろいろあるみたいで、そちらの方が大変そう。だけど保険会社にも自動車会社にも国家の資本が入って、これでは共産主義ではないか(笑)。ソビエトが独裁者国家になり、中国は都合のよいところだけ資本主義を選択して純粋共産主義国家は崩壊しつつあるのに、アメリカが国家統制社会かよ。こんな局面で、言葉に酔っていそうなオバマさんでは、何があるのか怖い。アメリカはグローバル金融資本主義の収益で、巨大な軍事産業を構築したわけだが、その見入りがなくなったら、軍事費の管理コストが重荷になるだろう。極東に関しては日本に要求してくるだろう。中近東に関しては、どこも負担できない。ウサマが本当の戦略家だったら、この世界金融恐慌を千載一遇の打撃のチャンスと見るだろう。アラブの恨みは1000年続く。
 日本のシティは、「シティバンク銀行」なんだな。銀行が重複してる(笑)シティは、最初、ATMの使用料がタダだというので口座開設を宣伝して、僕もホイホイ開設してしまったら、しばらくして、預金残高50万円以上は使わなくても口座管理料を取るとか言い出して、さらにその最低残高を値上げしてきた。今はいくらだったか。シティは日本のATMとつながってないので、裏側でチェックされにくいと口座を開設して中小企業の親父は多い。
 さて、日本のバブルの経験というのは、公的資金の導入なんかではなくて、バブルが崩壊したあとに、ハイエナたちが巨利をあさりまくったという事実だ。アメリカで何が起こるかは見もの。日本の場合は、日興証券と日産自動車を取り戻して欲しいな。2010年、世界の風景は、まったく見知らぬものになっているのかも知れない。

◇亀ちゃんの古くからの相棒である山崎潤一郎くんから新刊案内がきました。山崎潤一郎というペンネームは、もともとは彼と亀田くんの合体ネームだった。藤子不二雄さんみたいに。亀ちゃんが抜けて今では、単独で使っています。もともとは、谷崎潤一郎のシャレです(笑)

▼以下、山崎くんからのメール。
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こんにちは、山崎です。同報メールにて失礼します。

「モバイルを征するものはインターネットを征する」ソフトバンク社長 孫正義氏。

そんな、ケータイビジネスの明日を占う衝撃の最新作がついに登場!

『ケータイ料金は半額になる! 』講談社刊  山崎潤一郎著

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◇今年はテレビにミシュランの責任者として鈴木琢ちゃんが出てくるね。去年はあまり出なかったと思うけど。広報の分業体制を組んだらしい。フランス人と同じもの食べてると太るぞ(笑)

◇風邪で頭痛。島根歯科でクリーニングの予定だったが、キャンセルしちゃった。すいません。年内に行きます。

11月26日(水)
◇オンブック会議。オンブックの「図書目録」が入稿したので、もうすぐ発売になります。オンデマンド印刷なので有料になります。しかし、たくさん出してきたものだ。オンブックの新刊である『地域電気店に捧げる応援歌! −がんばれ!後継者たち−』は、苦戦している地域の電気店への応援メッセージと生き延びるための戦術が書かれている。地域で地道に頑張っている人こそ、次の時代は主役になって欲しいものだ。阿部重夫さんの「有らざらん 弐」の原稿があがってきた。コアな読者がいる、現代の奇書だと思う。しかし、阿部さん、忙しいのにいつ書いているのだろう。

11月27日(木)
◇mixiの「ミュージック」も、勝手にBGM流してくれるので便利だったが、Last.fmを使い始めて、自分の部屋にいる時のBGMは、ほとんどこれになった。クラウスシュルツ・ラジオなんて、ありえない(笑) 音楽が世界言語になっていく。かつてボブマーレーは、ジャマイカ人にとって音楽は新聞だ、と言ったことがあるけど、今の状態はなんだろうか。本当の音楽の時代、ロックの時代は、インターネット以後にはじまるのかも知れない。30歳の時に、家にあったレコードをすべて若い人たちにあげてしまったことは正解だった。(サイボーグだけはとっておくんだった)。パッケージはいらない。音楽だけが世界を満たしてくれれば。

11月28日(金)
◇本日、モバイルコンテツンフォーラム(MCF)の総会があった。デメ研はスタート以来、監査企業を勤めてきたが、本日をもって退任。亀ちゃん、御苦労さまでした。そういえば、MCFの呼びかけ準備会の講演は、僕と上田純美礼さんがやったんだっけ。

◇亀ちゃんは、MCFの総会のあと、日本インターネットブロバイダー協会(JAIPA)のNGN会議。こちらは、事務局長にカムバック。IPv6問題で、地域プロバイダーは大変だが、インターネットに関わるすべての企業が大変のようだ。

◇夜に亀ちゃん、大阪から山北さんが事務所に集まって文科省と経産省のプロジェクト会議。終了後、みんなは飯に行ったが、僕は風邪のため引き揚げる。

11月29日(土)
◇久しぶりに、己が検索。1か月以内で区切ってググる。嬉しいブログ「handmade works F」に到達し、すぐにコメントを入れる。鹿児島でカバンづくりをしている深谷健一くんだ。フォトアルバムに彼の作品があるから見て。ギターのカバンを作ろうとして、いろいろ試してる。どれも、とても楽しそうだ。こういう人に、言葉が伝わっているということは信じてはいるけど、具体的に出会うと、とても嬉しい。「本」って、いくら売れても誰が読んだのかは分からないんだよな。インターネット検索というのは、こういう読者と具体的に出会えるのが僕にとって最大の効果。ミクシィでは、そうして知り合った人と大勢マイミクになった。

◇情報化社会のデメリットな部分ばかりが強調されるが、こうした嬉しいメリットの積み重ねを大切にしていかないと、いつか押しつぶされてしまうだろう。どういう未来を作りたいのかは、ひとりひとりの日々の生活行動によって決まってくるのだ。

11月30日(日)
◇裁判員制度なるものが始まる。平成の赤紙(徴兵令状)だな。拒否すると非国民か。しかしまぁ、首相が実体のない労働で給料もらっても「人生いろいろ」で済んでしまったり、裁判所の司法判断を空軍の幕僚長が「そんなの関係ねぇ」と言っても、なんの政治的問題にもならない御時世で、司法の皆さんは一体、何をやりたいというのだろうか。Web2.0ばりに、裁判2.0をやりたいのだろうか。これまでの社会を支えてきた貨幣制度と法律制度が、根本的なパラダイムシフトを求められているのが時代の局面であって、こて先の参加システムでは問題を複雑にするだけだと思うのだが。今度のトークライブで話すけど、宅間・加藤・小泉とつながる狂気の流れは、みんな自分が死にたくて殺人を犯しているのだ。だから「誰でも良い」というのは本心だし、小泉のように逃げて生き延びることなんか考えていない。目的は自分が死刑になることであり、死刑という名の自殺なのだ。こういう流れが現れているのに、死刑制度は犯罪の抑止力になるという明治時代のロジックで法律をいじくっても、あるいは単なるヒューマニズムで死刑制度に反対しても、問題の解決にはならない。まずは現在起きていることを、しっかりと認識すること。まずはそれだけしか僕らには出来ない。

2008年11月23日

一週間の日記 11月17日から11月23日まで

11月17日(月)
◇日本デザイン専門学校の講義も8回目。少しずつ顔と名前が一致してきた。ああ、僕はやっぱり、したり顔の中年と話すより、空白の笑顔を見せてくれる若い人たちと話す方が好きなんだな。ここんとこ「黒猫のコーラ」ばかり聴いている。

◇渋谷の東武ホテルでソニーデジタルの福田社長と合流し、大熊秀夫さんに会う。東武ホテルは公園通りの上の方にあって、NHKの人やマスコミ関係者が、ここのロビーで待ち合わせすることが多い。晶文社で本を出した時、原稿まとめるのに用意してくれたのは、ここのホテルだった。日経BPの場合はお台場のホテルだったが。

◇僕がポンプの編集長をやっていた時に、戦後日本のマスコミの基礎を作った故・小谷正一さんと会った。最初に連れていってくれたのは坂本正治さんだ。ポンプのようにすべて投稿だけで作る参加型メディアは、世界を調べてもなかったので頑張れと、小谷さんに励まされた。その時は、小谷さんのことをよく知らなかったのだが、先輩たちに聞いてみると、大変な人だったということが分かった。現在の新聞のフォーマットを作った人、4コママンガを作った人、ラジオやテレビの1週間のフォーマットを作った人、日本で最初にイベントをやった人、銀座にサテライトスタジオやソニービルの前のイベントスペースを作った人、などなど。僕の好きだったメディアの先輩たち、講談社の故・内田勝さんも、テレビマンユニオンの故・村木良彦さんも、みんな小谷さんが好きだった。そしてなにより、僕が大きな影響を受けた親友の故・山手国広さんと小谷さんが戦後社会の盟友だったことも後で分かった。僕は、赤坂のTBSの前にあった小谷さんの事務所、デスクKやポイントサービスに気が向いたらでかけ、ご飯をごちそうになりながら、小谷さんの生きた時代の空気をたくさん吸わせてもらった。大熊さんは、小谷さんの最後の内弟子である。

◇福田さんに、戦後社会には、小谷正一という男がいたんだ、という話をしたところ、大いに関心を持ち、小谷さんの実像を一番知っている大熊さんに紹介することになった。東武ホテルでの大熊さんの話は、とても面白かった。小谷さんは、井上靖さんが何冊か小説のモデルにしているけど、評伝はない。小谷さんのやったことを事実描写することは出来ても、小谷さんの社会に対する思いを共有しない人が書いても味気ないものになるだろう、と大熊さんは言っていた。

◇大宅壮一さんのマスコミ塾で小谷さんのレクチャーを受けたジャーナリストは多い。小谷さんが言った「アイデアとは宮島の厳島神社のように、海の上に鳥居を立てることである」というフレーズは、いろんな先輩からも聞かされた。僕も直接聞いたことがある。「海の上に実際に鳥居を立てるのがプロデューサーであり、しかも、そいつを立てた奴は名前も残さないで、鳥居だけ残した」と。

◇小谷さんの話で盛り上がったところで、大熊・福田さんと一緒に帝国ホテルに向かう。ちょうど、星槎学園の宮澤会長からブータン大使のダゴ・ツェリングさんの集まりがあると連絡があったので、みんなで行くことになった。ダゴさんがブータンの国について説明してくれた。国民総生産量ではなくて、国民総幸福量という概念を国是とすることがブータンの憲法にうたわれているとか。一度、行ってみたいが、標高3000メートルのところにあるので、飛行場からすでに富士山の上あたりだから、呼吸が苦しくなるかも(笑)。国王は28歳と若いが、今年、絶対王政から立憲君主制に移行。ダゴさんの話では、国王自ら各地に行って、民主化の必要性を説いたのだとか。星槎学園の宮沢さんが、今度、ブータンの日本領事になるようだ。よし、来年はブータン・ツァーを計画しよう。ブータンに行きたい人は、以外と多いんだな。

11月18日(火)
◇恵比寿のガオに行き、照井くんとおしゃべり。25年近く、僕は気まぐれでガオに立ち寄って照井とおしゃべりしてきた。気まぐれで行ける場所があるというのは、とてもありがたい。今、デメ研がある人たちにとっては、そういう場所になっているのかも知れない。

11月19日(水)
◇オンブック会議。コンテンツワークさんが、「BUNKO」という新しいサービスを開始した。早速、自分の深呼吸する言葉で1冊作ってみる。30分ぐらいでデータが作れた。

◇新橋のYSプロジェクツショールームで、blobloの会議。ペーパーメディア研究所の青山さん、教育支援協会の吉田さん、販売店の長尾さん、などなど。こちらのメンバーは、橘川と金子、未来検索ブラジルの深水くん、長田くん。ブロブロジェネレーターと新聞発行のスキームについて説明する。そのあと、浜松町の中華料理店でパーティ。

11月20日(木)
◇ロッキングオンの会議。インフォスタワーからは富士山がよく見える。冬なんだな。

◇長田くんと小林を交えて、blobloの技術部会。Web表現と印刷表現とは違うのでデータの持ち方に工夫がいりそうだ。

◇どうも風邪の兆候。

11月21日(金)
◇久しぶりに風邪をひいたようだ。微熱と頭痛。生まれてから何度、風邪をひいたんだろう。風邪でフラつくのはそれほど嫌いな状態ではない。小学校の頃、風邪で学校を休んでいた午前中を思い出す。

11月22日(土)
◇「大きく強きものは、やがて、その大きくて強いことが最大の致命傷になる。」と昔、深呼吸する言葉で書いた。金融ジェナサイドの核のボタン(CDS)が押されたことによって世界中の大きな組織に激震が走っている。駒沢公園付属大学(駒沢に住んでいた頃、友だちの大丸くんが名付けた)(笑)で154億円の損失が明らかになったが、慶応大学はそんなものではないと言われている。大学とか専門学校は、4月の入学シーズンに入学金とか年間授業料とかが一気に入って、その資金で年間を運営していくという前金制だから、プールされた資金を金利の安い銀行に寝かしておくのはバカバカしいと思うだろう。校舎の改修とか移転とか、巨額のストックも必要なんだろう。銀行や証券会社が「AAAで銀行より安全な社債で組成してますよ」「デリバティブやらないと時代遅れですよ」「○×大学もやってますよ」という、内容は金融工学を駆使したかも知れないけど、営業方法は昔ながらのセールストークで大学を攻めまわったのだろう。慶応大学には金融工学を鼓舞した専門家がたくさんいるわけで、手を出したんだろう。ただでも今後の大学は淘汰の時代に入るといわれているのだが、金融ジェナサイドで、この流れが一気に進むのではないか。

◇大学だけではない、100億、1000億円単位でストックを持っている組織の大半は債権投資をしているだろう。そして消費帝国アメリカの崩壊でトヨタ自動車も減収減益になっていく。確か、今年の春は史上最高の売上だったのに。それで一番焦っているのは、地元愛知の行政だ。トヨタ及び関連会社、下請け企業の地方税が中心になって行政運営してるわけだからね。愛知県は来年の予算を大幅に組み直ししているという話を聞いた。おっと、そうなると、港区も危ないな。人口少ないのに、六本木あたりに本社を持つ会社からの税収で、とてもバブリーな行政運営やっているからな。いろんなところに黒い雨が降っている。

11月23日(日)
◇小柳くん、亀田くんらと電話でやりとり。年末は忙しくなりそうだ。

◇寝ても寝ても眠り足りない。体が静寂を求めている。

2008年11月10日

一週間の日記 11月10日から11月16日まで

11月10日(月)
◇深夜にイトヒロが亡くなった。朝早く亀ちゃんから電話が入る。覚悟していたとはいえ、あらためて寂寞感に襲われる。イトヒロとは彼がまだ大学生か大学出たばかりの頃に知り合い、ポンプをはじめ、僕の仕事でイラストが必要な時は、まず彼に頼んでいた。30年間である。ポンプの「くそマンガ」は、オンブックでなら出せるな、と話していたのに。ポンプの時代、二人で泥棒をしたことがあった。飯田橋のポンプ編集部に読者とかが集まったので、みんなで新宿に飲みに行こうということになり、中央線で10人以上が向かった。イトヒロと二人で車内でおしゃべりしていたら、座席の横に背広が置いてあった。あきらかに忘れ物である。ちょうど寒かったので僕はそれを着た。新宿駅に着いて、みんなで歌舞伎町方面に向かおうとして、何気なく背広の内ポケットを探ると、そこに封筒に入った札束があった。イトヒロに「おい、金だ金」とホームで大声で僕が叫ぶと、小心者で正直者のイトヒロは「警察に届けないと」とおびえている。僕は、「よし、みんなで飲んでしまおうぜ」と。そのまま、小茶の2階に向かい、飲み放題、食い放題で騒いだ。清算は僕がすませて、イトヒロに「余った分はイトヒロと山分けな」と、口止め料を。イトヒロはビビっていて、早く背広を処分しないと、とせかす。「大丈夫、背広は帰りがけに捨ててくるから」と。寒かったので、僕はその背広を着たまま帰った。翌日、ポンプの編集部に現れたイトヒロは、再び、ビビった。僕が捨てるはずだった背広を着ていたからだ。もったいないので着ることにしたのだ。この事件は「くそマンガ」になったな、確か。背広の持ち主さん、すいませんでした。

◇思い出すことはたくさんある。80年代前半に「イコール」という雑誌の編集長をやっていた時、『ぎゅわんぶらあ自己中心派』の片山まさゆきさんの取材をやろうということになり、どうせなら麻雀しながらやろうと、イトヒロと僕ともう一人で片山さんと卓を囲みながらインタビューをした。記事は面白いものが出来たんだけど、結果は片山さんの一人勝ちで、片山さんへのイタビュー謝礼より負け分の方が高かった。イトヒロは原稿料を吐き出していた。賭け麻雀やって、すいません。

◇イトヒロとの思い出はたくさんあるが、もう二度とイトヒロと新しい思い出を作れない。

▼イトヒロのくそまんが(ポンプ掲載)
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さよなら、イトヒロ

イトヒロこと伊藤博幸くんが永い眠りにつきました。
2008年11月10日午前1時に東京都北区の滝野川病院にて、
53歳と10ヶ月の生涯でした。

彼のイラスト、彼の仕草、彼の冗談。
それぞれ思い出があるでしょう。

今は、謹んでイトヒロのご冥福をお祈り申し上げます。

■通夜・葬儀について

 喪 主:伊藤 三郎(父)
 通 夜:11月12日(水) 午後  6時 より
 葬 儀:11月13日(木) 午前 10時 より
 出 棺:       午前 11時 予定
場 所:町屋斎場
 住 所:荒川区町屋1-23-4


◇日本デザイン専門学校で講義。今は、若い子たちに話したい気分。

11月11日(火)
◇「メールタワー」の企画をつめる。やらねばいけない企画は、さっさとやっておかないと。「オデブ」も、周りの期待が大きいだけに、慎重になりすぎているのかも。

「blobloジェネレーター」が、どんどん改良されていく。相当、使い道のあるジェネレーターだと思う。


11月12日(水)
◇オンブック会議。来年は少しオンブックも力仕事をしないとな。

◇町屋でイトヒロの通夜。イトヒロは早稲田の漫画研究会の幹事長をやっていたので、マンケン仲間が多い。同期にはコニーちゃんの木原くんがいるし、後輩のやくみつるさん、先輩のドラクエの堀井雄二さんらの花束が見える。大西祥一らのポンプの仲間や、第一次橘川事務所の堀口くん、村岡さん、市川くん、光永くんらも来ている。イラストレーターの盛本康成くんは慶応のマンガ研究会時代からイトヒロとつながっていたのだろう。子ども調査研究所の高山さん、近藤さんは僕がイトヒロを紹介した。学生時代に子ども調査研究所に出入りしていた、今はダイヤモンド社の中田くんや、大広の松浦くんら、懐かしい顔が集まっていた。まるで同窓会だ。奈良から寮美千子さんも来ていた。彼女は奈良から仏像の写真集を病床のイトヒロに送って、イトヒロは不自由な体で写真をイラスト化して、携帯電話で送ってきてくれたりした。根っからの表現者なんだ。

11月13日(木)
◇イトヒロ葬儀。普通は、通夜か葬儀のどちらかに参列するんだけど、こないだの内田勝さんとイトヒロについては、両方参列することにした。イトヒロの顔は、病院では薬のせいで膨れ上がって変形していたが、棺桶の中では昔のハンサムなイトヒロの顔に戻っていた。松岡裕典くんが来ていないのが心配。もともとイトヒロと知り合ったのは、僕が松岡くんと二人でポンプの創刊企画を推進していて、松岡くんの後輩だったイトヒロを紹介されたのだ。コラムニストの山崎浩一くんも来ていた。彼も早稲田漫研の松岡くんの後輩でイトヒロの先輩にあたる。ポンプのロゴは山崎くんの仕事だった。松岡くんが80年代、下北沢に事務所を開いて、そこで「WENET」という草の根BBSをはじめたので、イトヒロも僕もネットをはじめることになったのだ。その頃の仲間である蔵前仁一くんとも久しぶりに会う。立川こしらくんが辛そうな顔をしている。僕が忙しさにかまけて、あまり見舞いに行かなかったのだが、こしらは献身的に病床のイトヒロと付き合ってくれた。

◇喪主がお父さんというのも切ないものがあった。挨拶で、自分の息子のことを「イトヒロ」と呼んだ。伊藤博幸が多くの仲間たちに「イトヒロ」と呼ばれて愛されていたことを、お父さんも認めてくれたのだ。

◇帰りがけに、寮ちゃん、浅見かよこ、娘の友ちゃん、信国真理子、ガオの照井くんらと町屋駅前のデニーズで食事。

◇九州から桃原さんが上京したので、打ち合わせ。桃原さんとは、昔、麻生デメ研(笑)という会社を一緒に作ったのだが、今は麻生グループを離れて、新しいスポーツクラブの仕事をしている。とても面白いフレームなので、いろいろと協力したい。

11月14日(金)
新聞ニュース解釈

◇ハートフォード生命の変額年金保険が運用停止
*東京新聞のスクープだ。ハートフォードは、昨年CSRがらみで挨拶とインタビューに行ったので、いかにもアメリカ東部のオーソドックスなビジネスの雰囲気を知っている。ベーブルースも加入していた、と会長は誇らしげだった。日本はマスコミの情報をちゃんと受け取るので、マスコミ戦略に力を入れて成功した。しかし、東京新聞によると、実際は銀行の窓口で保険販売が解禁されたので、ハートフォードの商品をOEMのような形で、地方銀行員が売っていたようだ。買った地方の人たちは高齢者が多く、てっきりその銀行が開発して運用している商品だと思っていたようだ。地方銀行員は大変である。ハートフォードはせっかく宝塚のスポンサーになったのに、それもアウトだな。

◇田母神問題
*この人、なんで「そんなの関係ない」とコメントした時に、参考人招致しなかったのだ。裁判の結論より自分の信念を上にする人は、公務員ではない。これは小泉がさんざん法律を否定した時に誰も否定できなかったことにつながってる。実体のない労働で企業から給料をもらっていて、「人生いろいろ」と茶化したが、それで済むなら、税務署が来たら、それで済ますぞ、と誰もが思ったはずだ。
*「表現の自由」を言うなら、反戦自衛官も問題ないことになってしまう。こういう子ども染みたガキ大将が軍のトップなんだからな。平和ボケというのは、本当は、こういうことだ。

◇給付金問題
*高額所得者は辞退しろ、というなら、辞退した分を、低額所得者に再分配すべきである。こんな正直者は損をする、というやり方はおかしい。減税にするのが楽だが、どうしても配りたいなら、米かパンを国が買って配ればよい。

◇タクシー問題
*官僚がタクシー乗れなくなって、8000万円浮いた、ということだ。逆にいえば、8000万円分の売上ダウンで、タクシー会社は年内にあちこちでつぶれる。個人タクシーが多かったようだが、業界として打撃だ。その後、どうなったか知ってますか。官僚は、タクシーで帰らないで始発まで仕事して帰るようになった。なんでそんな忙しいのかというと、政治家が思いつきでいろんな政策を言い出すからだ。給付金はタクシーの無料チケットを購入して、国民に配るべきだ。

◇官僚追伸
*日本の政策は官僚が作って政治家が動かされている、というのはありえない。そんなの考えられるほど彼らは暇でない。彼らは実務家として優秀なのであって、オリジナルな立案は能力的にも出来ない。では誰が考えるのかというと、アメリカの要望とアメリカの息のかかった学者たちである。年金問題も、大学の先生たちがまとめたものだ。官僚は、そうしたネタになる諮問を具体的な事務にするだけ。大学やアカデミズムが、こうして、国民を圧迫する先兵になってしまったんだな。政治家や官僚は、政策が破たんすれば責められるが、学者は知らぬ存ぜぬだ。

◇デーブ平尾死去。加藤一郎死去。
*60年代の引き潮か。

11月15日(土)
◇学芸大学(目黒区)と武蔵小山(品川区)は近いけど、まったく文化が違う。学芸大学はおしゃれな店がいろいろあるけど、武蔵小は下町のパワフルな雑多さがある。武蔵小のメインストリートであるパルム街ではなく、ちょっと離れたところに平和通り商店街がある。名前の通り、戦後すぐに出来た通りだ。とにかく安いし、品揃え豊富。ピーマンが3袋100円だ。しかも1袋だけレジに持っていくと33円(これはカミさんに教えてもらった)。豚コマが100グラム100円。プロの板前さんたちも買いに来るので、料亭で使いそうな食材まで揃っている。本日、レジで待っていると、レジ打ちのおばちゃんが、卵を袋に入れようとして落とした。おばちゃんは、客に新しいものを持ってこさせて、割れた卵を別の袋に入れた。すると「おにいちゃん、持っていかない? 50円でいいよ」と。もうすぐ還暦の親父に向かって「おにいちゃん」はないだろうが、僕も料理屋などでは、ばあさんに「お姉さん」と呼ぶから同じか。それで買う。実は、こないだも、なんかレジのところにバナナが4本置いてあって。「おにいちゃん、100円で持っていかないか」と言われて、素直に従ったのを覚えていたのだろうか。こういうやりとりは、スーパーではありえないな。インターネットにもたいして情報は出ていないけど、知ってる人は世田谷からも渋谷からもまとめて買いに来ますよ。でかい乾物屋が廃業してしまったのが残念だが。帰ってみて卵を調べたら、2個は使えない。3個は割れているがボールに移して、そのまま焼いた。5個は無事。50円ならもうけものだろう。赤だまである。

11月16日(日)
◇妹尾泰隆くんに音楽を頼んであった「youtubeする深呼吸」が完成する。やっくんとは、彼が下北沢保育園の園児だった時に知り合い、8歳ぐらいでデメ研の事務所にハイパーカードで作ったゲーム200本を持ってきた。それが素晴らしい出来だったので、即座に最年少研究員に任命した。あれからもう10年ちょっと。ヤックンといろいろ仕事や遊びが出来そうだ。なんか、すげえカッコいいんだけど。日本のエドガー・フローゼだな(笑)

◇これまでは四本淑三に頼んでいたが、やっくんバージョンの展開も期待できる。そういえば僕が四本を知ったのも、あいつが中学生の頃だったな。当時からすごい音を作っていた。音楽やる奴は早熟なのか。

▼携帯の方は、以下をコピペして携帯メールに送信してください。
http://m.youtube.com/watch?v=C-4oOHOcNTQ&client=mv-google&gl=JP&hl=ja&guid=ON&warned=True

◇「ODECO」が再スタートしました。

関係各位

文部科学省より受託した「ODECO」が再スタートしています。
http://www.odeco-net.jp/

*平成18年度、19年度と文部科学省・初等中等教育局財務課が公募を行った「新教育システム開発プログラム」において実施しましたが、本年度は文部科学省生涯学習政策局が公募した「新たなチャレンジに資する多様な学習機会の提供を支援するシステムの構築」事業により株式会社デジタルメディア研究所が受託しました。

*これまでの公立小学校・中学校だけではなく、さまざまな社会教育施設に対して、新しい教育コンテンツを提供します。テーマは「再チャレンジ」です。

*独自の教育コンテンツを開発されている企業・団体の方は、「ODECO」に申請してください

*実施を希望する企業・団体の方も「ODECO」に申請してください。

*申請されて、「ODECO」にて採択を決定された教育コンテンツに対しては、実施費用(講師謝礼・交通費)が支払われます。実施希望される方については、費用負担はございません。

*現在、「ODECO」にて採択された教育コンテンツは以下です。

*「ODECO」は、新しい教育コンテンツを開発した人と、実施したい人とを結びます。
今後ともよろしくお願いいたします。

「ODECO」事務局
橘川幸夫・亀田武嗣・井上憲吾
                  

一週間の日記 11月3日から11月9日まで

11月3日(月)
◇文化の日。文明の日というのがないのは、今は文明構築が日常だから。もっと、みんなが文化を日常の中で意識して生産する世の中になれば、文化の日は不要だ。文化の日ではなく、文化の日々になるべき。

◇産経新聞を見ていたら、吉岡さんの記事が載っていた。吉岡さんは、与謝野晶子や金子みすずなどの女性詩人の詩にメロディをつけて歌う。20年くらい前に民間放送連盟の年度賞の審査員で一緒になり、おしゃべりしてたら、同じ年で同じ四谷第一中学校だった。中学の時、何かの公演でその時だけの演劇部に所属したことがあるが、多分、彼女もいた。しばらく連絡ないと思ったら、ガンで治療中だったようだ。なんか、ガンが地雷原のように、あちこちで炸裂している。生命は戦場であるのか。

11月4日(火)
◇目黒の100均で、重曹クリーナーを買った。重曹を水で溶かしただけ。これが良くおちる。ホコリ汚れも油の汚れも、きれいに落ちて、しかも後がぬめぬめしない。一体、あの高い家庭用クリーナーは何なのだ。学芸大学に新しい店が出来ると、ドラッグストアでがっかりする。ありとあらゆるドラッグストアが進出してる。それでも潰れないのは、よほど販売利益率が高いのだろう。薬に化粧品。原価なんて知れてる。研究開発やブランド費用に投資してると言われれば何とも言えないが、付加価値いれすぎ。シャンプーにしても昔、テレビでシャンプーの開発競争をやってて、研究者が、シャンプーでおとせる汚れは石鹸でおとせる、と言っていた。付加価値競争が、余計なエネルギーを誘発したのだとしたら、石鹸と重曹にターンオンするのかも知れない。無印良品で洗剤を見てみたら、重層とクエン酸だ。

◇重曹クリーナーは、ビスタ批判である(笑)。「グレードアップ」から「ダウングレード」みたいな言葉も出てきた。オーバースペックは、あらゆる商品にはびこっている。今こそ、高付加価値主義を拝して、シンプルに。高付加価値商品開発を煽動したマーケッターを信じてはならない。ていうか、戦後社会体制のバニシングポイントが、今年の金融恐慌だから、新しい方法論を育てる絶好の機会だと、マーケッターは心、踊らせないと。

◇マーケッターという人種は、ほんの少数の信頼出来る人をのぞいて、単なる優等生で他人の理論を勉強してパクったり、アメリカの動向をつぶさに観察してパクったり、要するに自分の内発性から考えようとしない。これはマーケッターに限らず、FP(ファイナンシャル・プランナー)なんかもそう。金融恐慌になってるのに、まだマニュアル通りに「貯金は30万円あれば十分。あとは投資に回すべき」なんてテレビでコメントしてる。言葉の責任を取らせようとする動きはないのかね。自分の意見を考えるより、権威ある他人の理論を宣伝する方が本も売れるのだから「文化の日々」には遠いなぁ。

11月5日(水)
◇亀田くんがアシスタントの星野さんと、久しぶりに事務所に登場。打ち合わせの後、ランチ。フライが食べたいというので、フライ専門店へ。メニューはフライしかない。

◇先週、同志社大学に行って帰ってきたら、同志社の女の子が大麻で逮捕というニュースが流れてる。こないだ慶應義塾の子がパクられたが、さすが西の慶應、なんて言わない(笑)。捕まった子は全国に告知されて生涯、ネタにされるのだろう。僕がいやだなあ、と思ったのは、逮捕の経過である。親が娘の挙動不審を見て、警察に相談したようだ。この親、なんで子どもに直接言わないで警察に駆け込むのだ。大麻でラリるより、もっと絶望的な親子関係の空白を感じる。社会がどんな監視社会になろうとも、人間関係さえ成立していれば、へっちゃらで生きていけるのに。僕自身の六法全書によれば、逮捕されるべきは、親である。

◇オンブックの会議。これまでオンブックで出した本のカタログ本が、ほぼ編集を終了した。たくさん出したものだ。「出版お仕立券」のスタイルも動きはじめている。自分用でも、プレゼント用でも使えます。

11月6日(木)
◇ロッキングオンの会議。カミさんはずっと風邪気味なので渋谷が心配してる。「だけど、橘川は風邪ひかないなぁ、ストレスないからだな」と言われる。数年前、よく気絶してた頃は風邪もよくひいていた。お酒をやめて、気絶しなくなってから、風邪もひかなくなった。体調はよくなったようだ。老化は進んでいるけど。

◇bloblo編集会議。ジェネレーターの仕上がりが素晴らしい。

各位
橘川です

こんにちは。
2010年に向けて、いろいろ仕掛け花火の準備に忙しい橘川です。
新しいメディア「bloblo」に向けて、以下のソリューションを開発中です。

まだ正式公開ではありませんが、何をやりたいかの感じをつかんでくださいな。
ブロブロジェネレーター

*ネットに乱雑に書き散らしたラフ原稿を、一定の「枠」(ブロック)の中に再編集する。小さなブロックなので、必要最低限のことだけに削ってもらう。

*出来上がったブロックはカードとして、ネット上で蓄積。データベース化します。生活情報、レビュー、レシピから百科事典的なものまで、すべてカード化し検索出来るようにします。Wikiのような書いた人の個人性を消してしまうような集合知ではなく、ひとりひとりの個人表現をベースにした集合知を目指します。

*ネットで公開されたカードは、適宜、印刷物としてリアル社会に配布されます。

*深呼吸歌人の方も、自分の作品を、カード化してみませんか。当世いろはカルタを企画中です。「い」ではじまる深呼吸、「ろ」ではじまる深呼吸などを集めます。

*ということで、企画の具体化がはやくて(笑)企画の説明をする前に、プロトが出来てしまったので、公開します。

ブロブロについては、こららです。

年内にぶちあげます。

◇教育CSR会議。最近は、地域活性化本の編集会議になっている。

11月7日(金)
CANPANブログ大賞の受賞式が日本財団で行われる。もう3回目だ。久米君はこういうセレモニーの仕切りや講演がとてもうまい。今年はかたつむり社の加藤哲夫くんも審査員だったので、おしゃべり。最近の加藤くんは、すっかり地域行政コンサルになったようだ。「スピリット・オブ・プレイス」みたいなイベント、またやりなよ、と言っておいた。ECネットワークが社会問題解決部門で受賞して、元経産省の澤田さんが来てたので挨拶。

◇今日は千代田プラットホームで、経産省の「e物産市」のセミナーの日。亀ちゃんの仕切り。久米くんにも講師を頼んであって、久米くんは受賞式をすませて、セミナー会場へ直行。

◇また訃報だ。10月30日、音楽プロデューサーの陣山俊一(ジーズ)さんがなくなった。数年前に脊髄のガンで倒れたが、回復しつつあると聞いたのだが。毎週、代々木の専門学校に授業に行く時、踏切のところにある音楽スタジオのジードの前を通る。陣山さんが経営していたスタジオで、ここで何度か会った。陣山さんは、僕の古い友人の小見野さんの学生時代の仲間だ。陣山さんは昔、「イルカ」のマネージャーやってて、オールナイトニッポンでイルカのマネージャーとしてよく登場していたらしい。僕は知らないのだが、うちの亀ちゃんがファンだった。

笑顔の見える知り合いが、どんどん消えていく。
ご冥福をお祈りいたします。合掌。

11月8日(土)
◇白夜書房の榎本くんが来社。いろいろと相談。元ロッキングオンで、現在はスダジオMOGやってる森内くんも来社。3人でおしゃべり。僕に会いたいというメールがそれぞれあったので、土曜日にまとめた。来年からは、定期的に相談日を決めることにしている。

11月9日(日)
ポパイの親父版が出るそうな。木滑さんも動くらしい。バンドの再結成ブームと同じで、ロッキングオン4人組でもういちど雑誌を作ろう、と話したのと同じ現象か(笑)

インターネットがはじまった時、僕はインターネットは再会のメディアであり、これからは同窓会の時代だ、と書いたことがある。単なる思い出話ではない、新しい未来が見えてくることを期待します。

ところで、木滑軍団も再会するのか。僕は70年代の終わりに、木滑さんと二人で六本木で会って天ぷらをごちそうになったが、昨年、ある用でマガハに行って挨拶したけど覚えてなかった(笑)。当時の編集長は、今の雑誌の編集長の比ではないほどいろんな人と会うことが仕事だったんだな。今はネットで検索することが、編集部のネタ集めなんだろうけど。

◇深呼吸の会議室で「chumby」の話題が出てたので、いろいろ聞いてみたら、すでに深水英一郎くんが入手して紹介してた。

僕はデジタルフォトフレームを、深呼吸のアウトプットとして使えないか、と思っていたのだが、こちらの方が手っ取り早いかも。日本では売れそうもないが(笑)


2008年11月02日

一週間の日記 10月26日から11月2日まで

10月26日(日)
◇ここんとこ週末にやることがあって、日記の公開が火曜日になることが多かった。ずっと毎週月曜日にアップしていたので、毎週来てくれている友だちがいたようで、文句言われた(笑)。読むのは5分ですむけど、書くのは1時間以上かかるんすよ。ただし、日記のメモはミクシィで日々、書いているので再編集だけど。でも「一週間の日記」というサイクルは成功だったな。書く方も読む方も、これぐらいのリズムが「報告」に適している。

◇来年より、新しいスクール(ではないが、社会スクールにしていきたいもの)を開始します。
1.ベンチャーから大企業まで、社内で討議されている新規事業、新商品開発などのスタッフ会議を、オープン会議として行えるスペースを用意しました。場所は、千代田プラットホームです。

2.たとえば、現在、デメ研では「地域活性化案件」「教育活性化案件」「bloblo」「深呼吸する言葉」「オンブック」などの案件について、定期的なスタッフ・ミーティングを行っています。これらのうちから、月1か隔月1ぐらいのペースで、オープン会議を実施します。

3.オープン会議は、スタッフ以外の人も参加可能です。テーマの概要をネットで公開しますので、参加したい人は申込めます。プロジェクトからの概要報告とプレゼンがあり、議論に参加できます。参加者についての選択は、プロジェクト側で判断します。参加費は実費程度をいただきます。またゲストなどを呼ぶこともあります。

4.とりあえずデメ研でテストしますが、スタイルが固まったら、他の企業、プロジェクトにも呼びかけます。

▼メモ
*オンブックについては、拡大出版企画会議という位置づけで、出版物の編集企画会議にしていきたい思います。フリーライターなどで、出版企画を持ってる人は、この場でプレゼンが出来るようにします。
*「オープン化」は、21世紀の新しい流れですが、オープンシステムを標榜しているベンチャーほど内部は極端な秘密主義(笑)。橘川が「インターネットは儲からない」という本を出した時に、次回作(「インターネットでボロ儲け」)のために作ったコンセプト(企画倒れになってしまいましたが)は「インターネット・ビジネス・モデルからインターネット・モデル・ビジネスへ」というものでした。インターネットで起きた現象を、現実のものとすることが、新しいビジネスの胎動だ、と。オープン会議は、そのコンセプトに即しています。

詳しくは、また。
(ていうか、知ってる人は知ってるけど、これは、僕がポンプ以後にやった「ハート」の復活なんだよ)

10月27日(月)
◇日本デザイン専門学校での講義。ライブである。マイミクが3人出来た。

◇日本橋の三井不動産へ。滝山さんと、本の進行について打ち合わせ。三井本館は日銀の横。日本橋にはメリルリンチなど外資系金融も多い。世界の金融クラッシュのただならぬ空気が街に流れている。

ソニーデジタルエンターティメントの福田社長に故・小谷正一さんのことを教えてあげたら、持ち前のパワーで、いろいろと調べあげてきた。たまたま福田さんの父上が、昔、大阪電通にいて、小谷さんの部下だった時代もあったらしく、因縁を感じたらしい。

ああ、そうか、井上靖は、小谷さんの上司だったのか。部下だと思っていた。それはそうだな、年齢的にも。福田さんの小谷さんへの取り組みは、期待が大きい。本当は、僕がやらなければならなかったことかも知れないので。それで、この件で、福田さんからのメールで以下の文章があった。無断転載(笑)ご容赦。

「現代においてはネットで「小谷正一」とインプットして「Wiki」で掲載されていないと歴史に残ったことにはならないという感じもあります(それがいいかどうかは別にして)。」

これは、違うんですな。Wikiにのるのは、どちらかという「大衆的ファン」のいる人だと思う。自分で書いてるのも多いが、それも自分が自分のファンだからだろう。戦後史の中で、僕が重要だと思っている人たちは、どちらかというと「裏方」の人たち「人知れず頑張った人たち」なので、大衆的には無名なことが多い。

林雄二郎さんは、世界中から勲章もらった人だが、wikiになかったので、若い連中に頼んで書いてもらった。橘川幸夫は、wikiにはのらない (笑)。小谷正一も、山手国広も、玉田顕一郎も、坂本正治も、宮脇和も、僕にとって大事な人は、誰も、wikiにはのってない。彼らをよく知る人たちは、インターネットとは無縁な人が多いからです。

要するに、インターネットにすべての情報がのっているというのは幻想で、一番大事なことはインターネットの外にある、というのが、僕の認識です。インターネットはむしろ、基本的なことと、どーでもよいことが掲載されているメディアなんだと思います。大事なことはのってない(笑)

僕の認識では、インターネットで表現する人は、全体の3割だと思っています。7割は読むだけ。3割の人の関心事だけが、インターネットで話題になるのだと思います。とりあえずは、このぐらいが、適量ではないでしょうか(笑)

だから、僕のテーマは「インターネットに掲載されていないこと」ということになるわけです。そこだけを掘り下げていけばよいわけで、割と、わかりやすいテーマ選択法になりますね。


10月28日(火)
◇長いこと半身浴をやってる。お風呂で雑誌とかを読むのは楽しい。半身浴は僕の言葉では「ヘソ湯」と言って、このことを僕が文章にしたのは、1992年頃に連載していた日経新聞の夕刊コラムだったので、かなり古い。その時の担当は長田美穂で、彼女は日経辞めてからライターになって「ヒット力」というヒット本を出した。デメ研研究員なのだが、最近はちっとも現れないな。

15年くらいやってるわけだが、ずっと、湯船に椅子を置いてやっていた。これが浮いてきちゃうので、結構神経使う。ネットで調べて、半身浴用の風呂椅子があるのを知り、高いけど購入しようかなと思っていた。ヒノキの椅子に御影石かなんかの石が重りとして組み合わさっている。しかし、そのサイトを見てて、ふと気がついた。椅子を入れるより、湯量を半分にすればよいのでは、と。

湯量を少なめにしてやってみたら、とても快適。足が伸ばせる。なんで、こんなことに15年間も気がつかなかったのだろう、と、我が愚かさに号泣。もしかしたら、これが普通の半身浴のやり方なのか。なにはともあれ、お風呂に入るのが楽しみになった。

◇ロッキングオンのCOUNTDOWN JACK、ノミネートが多すぎて聞くの大変(笑)。でも、前に書いたけど、僕は「0、8秒と衝撃。」がお気に入り。応募作ではないが、「黒猫のコーラ」もいけてる。投票はじまったら、投票しようっと(笑)

◇恵比寿のガオに顔を出したら、河野真太郎くんがいて、みんなでおしゃべり。さてさて、もう、やるべきことが一杯。

10月29日(水)
◇オンブック会議。

◇外回りをすることが多くて、突然の雨にやられると、傘を買う。100均があれば100円の、コンビニだと300円、ユニクロだと700円ぐらい、無印だと 1000円くらい。かくして家には傘がたまりまくる。傘がもっと高い時は、外出の時は天気を気にしていたが、今は、雨が降れば傘を買えばよい、くらいの感覚になっている。これは、食べ残しを破棄する率が急上昇、というのと、つながるのか。商品の単価が安くなったからだろう。100均のものであれば、洗ったりするより使い捨てにしてしまう。ダイエーに行ったら、イオンのPB商品が置いてあって、安い。豊かな社会って、激安商品に満たされた社会なのか。

10月30日(木)
◇京都へ。五条にある漢字検定協会から、同志社大学・寒梅館へ。漢検の大久保くん、空の遠藤くん、キャリアリンクの若江さんらと、生命科学部の渡辺好章学部長を訪問。ODECOについて打ち合わせ後にレストランでフルコースをごちそうになる。最近はどこの大学でもカフェテリアとかフレンチレストランがある。僕が学生の時、上智大学の学食に寿司カウンターがあってビールが飲めたのに驚いたことがあったが、アルコールは今では普通か。同志社ワインが出てきた。僕だけ飲めなかったが泣き顔 渡辺教授の話は面白く、更に関西人の笑いを取るスタンスで楽しい一夜。今後、一緒にやれることを検討することに。いろんなところに、いろんな人が、時代の共通テーマを模索する活動をしている。

10月31日(金)
◇錦小路で新幹線の中で食べる総菜とマツタケごはんを買う。新幹線の楽しみはこれだけ。

◇事務所に帰ってからサクサクと経理関係の仕事をして、8時からODECO会議。今年から文科省の生涯学習局との仕事。年末にかけて忙しくなりそうだ。亀田くんは、プロバイダー協会の仕事で韓国に行って、今日の会議に出るはずだったが下痢のためパス。何を食ってきたんだ。

11月1日(土)
◇渋谷の宮下公園がナイキ公園になるという動きがある。渋谷駅から近くの割にはあまり人も寄らない。ナイキがお金だして、スケボーなんかの出来る空間にしようということだ。渋谷公会堂が、いつの間にか、CCレモンホールになったのと同じだが、渋公は渋公だ。1970年、僕が大学生だった時、関西の大学生だった村上知彦が東京に来たので、酒を飲んだ。酔っ払った僕は宮下公園にあった噴水池に飛び込んだ。真冬だった。やがてみんないなくなり、僕はびしょびしょのまま新宿に向かい、ゴールデン街の淵に行った。オーナーの岩淵は爆弾事件の容疑で警察に逮捕されていた時。真冬にずぶ濡れで現れた僕を見て、ママも常連の客も、何やってるんだ、とゴールデン街中にちって、着るものを集めて来てくれた。パンツからシャツからコートまで。ズボンだけがなくて、ロングスカートだったが。その格好でゴールデンゲイトという名の店に行き、朝まで飲んで騒いでいた。その宮下公園である(笑)。公園の施設や風景が変化するのは良い。しかし名前が変わるのは、その場所に対する人々の記憶に関わることだ。僕の思い出に企業の冠がつくのは、なんともな気分だ。かつて行政の合理主義者が、日本中の地名を変更する暴挙をやった。地名に対する記憶が、地域の文化そのものだという視点がまるでない。近代合理主義の管理者はやがて地名すらも企業や宗教団体に売るだろう。合理主義は刹那主義。100年後の状況など眼中になし。

11月2日(日)
◇ポンフの仲間だった青木文隆くんが、10月23日に、ガンで亡くなったことを知る。ポンプの創刊メンバーは、僕と松岡裕典、青木文隆、高尾敏子の4人。マネージャーとして大西祥一、オーナーは蓮見清一さんがいた。僕が創刊してから3年間編集長をやったあと、青木くんが3年間編集長をやりました。かつて一緒に仕事した仲間たちとは、もっと年とってから、思い出を語りたかった。二年ぐらい前に、新宿で偶然、青木くんに会った。喫茶店に入って、お互い近況を語りあった。あれが最後か。自分より若い友人がなくなることは、自分の肉体を削りとられるような気がする。謹んで御冥福をお祈り申しあげます。合掌。