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社長日記

2007年05月27日

1週間の日記 5月20日から5月27日

5月20日(日)
◇アメリカが攻撃された場合に日本も戦闘に参加出来る法整備なんて議論があるけど、よく分からない。これは冷戦構造の時代の議論ではないか。アメリカはすでに単独の超大国なんだから、これを攻撃すれば攻撃した国が滅びる。逆に、もしアメリカを攻撃出来るだけの国家なり体制が現れたとしたら、その時のアメリカは今のアメリカではなく凋落した国家だから、そんな国を守るために出動するなんて亡国の仕業ですよ。

5月21日(月)
◇午前中に恵比寿に行って、メタ・ブレーンの太田さんと打ち合わせ。この出版社も実は僕が取次回って作った。もう15年前だけど、大谷ゆみこさんという人と出会って「未来食」という本を出したいと言う。いくつか出版社にあたってみたが、大谷さんの趣旨を理解してくれる所がなくて、仕方がないから、当時はまだあった取次の鈴木書店に行って、口座をもらって自分で出すことにした。その後、大谷さんはエコフードの世界ではカリスマになった。僕の方はデメ研を作ってデジタルの世界に突入していって、メタ・ブレーンは太田さんにおまかせしてしまった。考えてみれば、僕は、4度ばかり取次に口座を取りに行ってるんだな。

◇インキュベーション・サーカスの広本公朗の所へ相談。広本と最初に会ったのは、まだ、僕がポンプの編集長をやっていた頃に取材に来た。彼は、UPUという就職情報誌関係の会社に入ったばかりの頃だろう。その後、メディア関係の集まりに行くと、UPUから来ているのは、だいたい広本だった。広本のつながりでUPUに出入りするようになって、80年代前半はいろいろと遊んだ。UPUは、関西の大学新聞会のOBが中心となっていて、編集スキルは抜群のものがあり、UPU出身の編集者は、やたらと多い。ネット時代のベンチャーは、頭は良いがサムライは少ないと思う。UPUは野武士、夜盗の類がごろごろしていた雰囲気だった。

5月22日(火)
◇下丸子のキャノン本社へ、キャノンのCSR活動の取材に行く。下丸子と新丸子は間違えやすいな。旧目蒲線の新丸子の一角に世界企業にふさわしい建物。敷地内では、新しいビルも建設中だった。

5月23日(水)
◇ベネッセと打ち合わせ。会議が終わって、学芸大学の「日々」へ行く。この店は、数年前に発見して、しばらく通った。とてもおいしい店で、特に最近はメニューにのせなくなったが「ブイヤベース」は逸品である。ベネッセの諸君も、感動してた。

5月24日(木)
◇午前中、ロッキングオンへ。坂道がきつい年頃だ。
◇午後から「オンブック」と「ODECO」の会議を立て続け。
◇夕方から、フレンドリーラボの後藤くんとストロイエの石川くんらが来て、打ち合わせ&食事。石川くんは、元シンクの社長をやっていたが、今春から独立。あわせてデメ研の研究員になった。

5月25日(金)
◇恵比寿のガオ・照井くんの所へ行く。照井と会ってから、もう27年か。いつも最新のネタを何気なく教えてくれる。

◇銀座の栄光の事務所の中にある、モルゲンランドの野澤汎雄さんのところに、いろいろと相談に行く。野澤さんは、グループ現代という映像制作会社に長くいて、ヨーロッパのシュタイナー学校のドキュメンタリー番組を作った。国際環境映画祭をしかけたり、今は、子安美知子さんらと、千葉の茂原に「あしたの国」を建設するために奔走している。オンブックの株主でもある。新しい展開が生まれそうだ。

5月26日(土)
◇野澤さんとお茶の水で待ち合わせて、昨日の会議の続きを行う。何かが始まる時の疾走感が好きだな。

◇帰りに、古書会館に寄る。学生時代から古書会館の古書展は僕にとって不思議なオアシスである。目的もなく、偶然の出会いがたまらない。神保町の古本屋を全部回るより、古書展行く方が楽しい。どうでも良い本を何冊か買ったが、昭和初期の「子どもの科学」が積んであったので1冊買う。こういう雑誌を読んでワクワクする興奮が今の子ども雑誌には感じられない。科学が夢ではなくて現実になったからだろうか。グーテンベルグが印刷機を発明したけど、その機械を発明するために借金した担保に印刷機を差し押さえられた、みたいな記事が書かれている。

5月27日(日)
◇ODECOの会議を行う。参加者は、橘川、亀田、小柳、金子、小林、太田。ということで、明日は「第1回教育CSR研究会」のセミナーである。


2007年05月19日

1週間の日記 5月13日から5月19日

5月13日(日)
◇一山300円くらいで蚕豆が八百屋の店頭に出てくるのは毎年、5月中旬だ。いろんな野菜は季節に関係なく生産され流通されてくるが、蚕豆だけは季節を感じさせてくれる。冷凍ものと旬のものと、これだけ味の異なる食品も珍しい。今年の蚕豆も白い綿に包まれてやってくる。皮を剥き、塩ゆでににして、ゆでたてを食べる。また一つ年をとった。

◇夜に、塚本くんが来社。塚ちゃんと言って、音楽から画像処理までマルチメディア関係の職人だ。デメ研の新しいメンバーとなる。

5月14日(火)
◇午前中、松山真之介さんが来社。松山さんは「Webook of the Day」という読書レビューメルマガで有名なサラリーマン・ネットワーカーである。以前から、書評原稿を使わせていただいたり、セミナーをやっていただいたりして親交がある。昨年は、松山さんのファンの100人以上が集まって、それぞれ1万円を出してみんなで1冊の本を作った。この発想こそがインターネットの本質であり、まだまだ開発されていない可能性なのだと思う。オンブックとも提携していろいろトライしてみようと思う。オンブックの話から、パラパラマンガの話(コクヨで出しているパラパラマンガのノートがあって、松山さんはカナダの取引先に行く時に機内でこまノートを使って先方の企業担当者のためのパラパラマンガを作ってお土産として持参したら「おまえは良い奴だ」と喜ばれ、商談がスムースに運んだとか)や、日本航空が今度、教育CSRとして「空育」を計画していてODECOの方でも接触しているので、その話や、「真之介さんも、ODECOで何かやろうよ」と口説いたり、さまざまな話が飛び交う。

◇田町の博報堂に行く。博報堂とはいろいろ仕事をしてきたので友人がたくさんいる。ODECOの件で、誰がよいかなと思って、渡邉啓さんに連絡をする。渡邉さんは、以前にアジア・マーケティングのシンポジウムの担当をしていて、僕にスピーカーとして参加してくれと頼まれたが、僕は外国はほとんど行ったことがないと言うと、ではタイに行きましょうとバンコクに連れて行ってくれた。博報堂の現地スタッフの案内で、普通の観光ツァーでは味わえないタイ見学をさせてもらった。連絡すると、春から出来た部署である「博報堂大学」の担当になったという。これまた面白そうな部署なので、早速、会いに行った。行くと、木下冨美子さんもいた。彼女は「地ブランド」(地域のブランディング戦略)を担当していて、以前に高知新聞が主催した新聞広告の座談会企画に呼ばれて、一緒に高知へ行ったことがある。本当は、橋本大二郎知事との座談会の予定だったが、羽田から飛行機に乗ろうとしたら緊急連絡が入って、いきなり知事が辞任して選挙体制に入ったから、知事は参加出来ないと。まぁ、とにかく、博報堂さんには、いろいろあちこち連れて行ってもらっている。この二人に、ODECOの活動を一気にまくしたてると、理解力のある二人だから、すぐに意味が分かってくれた。今後の活動にご期待を。帰ろうとしたら、「橘川さん」という声がかかって、誰かと思ったら、博報堂関西の土屋くんだ。一時、僕は頻繁に博報堂関西に通ったことがある。こういう再会も、また何かの吉兆だろう。

◇ODECOの企業取材をしてもらっている金子くんと打ち合わせ。企業の教育CSR活動は、一気に動きはじめているようだ。

5月15日(火)
◇午後から神奈川県の二宮にある星槎学園を訪れ、宮澤保夫会長のインタビューを行う。宮澤さんとは、会うのは3回目だが、とにかく、まぁ、パワフルな人だ。教育よりも学習よりも、まず、子どもたちとの関係が一番だ、という宮澤さんの態度に共感。夕方まで、みっちり話を聞いて、天麩羅ソバをご馳走になる。

5月16日(水)
◇渋谷の、昔、ジャンジャンがあった山手教会の地下は、今ではルノアールのマイスペースになっている。レンタル会議室だ。会議室の内装は、ジャンジャンの面影が残っている。大昔、浅川マキのライブとか見にきたっけ。その会議室を借りて、ODECOマガジンのための座談会を行う。「ウルトラダラー」がベストセラーの手嶋龍一さんと、元文科省の寺脇研さんだ。手嶋さんとは、昨年、「FACTA」の阿部重夫さんの紹介で、デメ研の忘年会で会った。寺脇さんとは、ODECOの活動を通して知り合った。超インテリ同士で、それも単なる書斎派ではなく、国際報道の場面や教育行政の中で、体をはって生きてきた二人だから、迫力たるや凄いものがあった。内容については、7月発行の「ODECOマガジン」をご覧ください。

◇夕方、サイゾーの小林くん(コバヘン)が来る。二人でメシを食いながら、情報交換。サイゾーは今や60人からの所帯になったらしい。小林くんとは彼が「Wired日本版」を創刊する時に相談相手になって以来の友人。「時代の同志」みたいなものだから、体に気をつけて頑張って欲しい。

5月17日(木)
◇午前中はロッキングオン。広い会議室での会議になった。渋谷は風邪ひいたみたいだ。

◇コンテンツワークスの三宅さんと定期ミーティング。現在、オンブックのオンデマンド印刷はコンテンツワークスと提携しているが、カラー印刷のコストが高くて、とても商品にならないのだが、新しいサービスを始めるというので、オンブックでの商品化を検討する。カラーの写真やイラストを使った作品をオンブックで考えている方は、使えるかも知れない。僕も「深呼吸宣言5」は、この新しい方式でのカラー印刷で行こうと思う。

◇オンブックの定期会議とODECOの定期会議。木曜日は定期会議の一日だ。来週あたりから、もうひとつ新しい定期会議が増えることになるかも知れない。

5月18日(金)
◇フレンドリーラボの後藤くんと渋谷で打ち合わせ。後藤くんは、もともとSONYの社員だったので、大企業の内部での企画の通し方やプレゼンのやり方を熟知している。いろいろと企みを講じる。

5月19日(土)
◇朝の9時から聖路加病院にある阪急ホテルへ。「第1回ケータイ文学賞」の審査会だ。主催は、株式会社 ソニー・デジタルエンタテインメント・サービスと株式会社オンブックである。応募作品は700を越えて、読者投票で上位20数本が一次審査を通り、審査会で大賞を決める。審査員の顔ぶれが素晴らしい。美容アナリストの岸紅子さん、「読書のすすめ」店長の清水克衛さん、カリスマケータイノベリストのTAKAKOさん、ライトノベル作家の山下卓くん、審査員長は僕だ。作品は、みずみずしいものばかりで、気持ちの良い審査会だった。今回の文学賞の特徴は、応募の原稿は「500文字以上」としたことである。これは僕が発案したものだが、長い小説が集まると審査が大変だし(笑)長年の僕の参加型メディア人生の経験で言えば、500文字でつまらないことしか書けない人は、何文字で書いてもつまらない。逆に、500文字で光るものを感じされてくれる人を見つけて、その人と付き合いながら文章を育てていく方が良いだろう、という思惑からである。完成された作品よりも、可能性を感じさせてくれる人を探したかった。審査の結果は、もうすぐソニーのサイトで公開されるだろう。大賞は50万円。ということは、500文字で受賞すれば、1文字1000円である(笑)。第2回のケータイ文学賞も準備をしているので、みなさんも準備をよろしく。なお、応募された700数十本の作品は、オンブックの編集部ですべて読み直しをして、可能性のある作品については、オンブックでの出版を考えていく。コンテストをやって、応募者に自費出版の営業をやるなんてセコいことはしませんから(笑)

◇岡山のタウン誌の宮田編集長が東京に来ているというので、銀座で待ち合わせ。地域での教育の活動を取材・調査したいので協力を依頼。タウン誌ネットの連中に対しても、説明したいので連絡を頼む。タウン誌は、東京からのホットペッパーやウォーカーの進出で、各地で苦戦している。地域に根ざした情報ネットワークは貴重なので、頑張って欲しいものだ。

5月20日(日)
◇朝から会社に出て、原稿書きと企画書書き。あとは、エクセル使って決算とかなんだとかの経理処理。しかし、ビスタになって、エクセルなどのインターフェイスが変わってしまった。コンピュータ屋というのは、全く自分勝手に複雑にすることを進歩だと思っているから困る。腹立つぅ。マニュアル本が売れるので、インプレスの株は上がるのか。

2007年05月14日

1週間の日記 5月7日から5月12日

5月7日(月)
◇連休明けは仕事を開始した企業の人からメールが殺到して、メール処理だけで数時間かかる。メールが普及してから、僕らは、それまでの会社員の10倍近い仕事や遊びをこなしているのではないか。スピードオブライフ。この「疾走感」というものを正確に押さえたインターネット論はまだないと思う。

◇オンブックの会議。僕もそうだけど、スタッフのみんなは、連休中は仕事三昧だったようだ。7月のブックフェアに向けて、いろいろと仕掛ける。

◇夕方、ソニー・デジタル・エンターティメントを創業した福田さんたちと打ち合わせ。「ケータイ文学賞」の事務局審査が終わって、いよいよ審査員が集まっての審査会だ。
審査員は、以下の豪華顔ぶれ。というか脈略ない(笑)
山下 卓:ライトノベル作家
TAKAKO:カリスマケータイノベリスト
橘川幸夫:オンブック代表取締役
岸 紅子:美容アナリスト
清水克衛:読書のすすめ代表取締役

◇会議終了後、福田さんたちと宴会へ。事務所の近所にポルトガル料理の店があるのだが、いつも福田さんたちと行くと休みだ。古代食の店に行って黒鍋だ。

5月8日(火)
◇お茶の水の日販に行き、経営戦略室の常盤・亀井さんたちと携帯配信について打ち合わせ。携帯コンテンツのメインユーザーは20代後半の女性会社員と言われている。携帯ユーザーは10代が圧倒的だが、その子たちはメールやったり友だちのHPでカキコしたりして遊ぶのがメインで、コンテンツを購入しない。しかしいつまでもBLばかりではつまらないので、携帯コンテンツ市場そのものの拡大が大事なんだと思う。

◇そのあと、新規事業室の柴田くんに声かけて昼食。京都の「空」の北田くんとも待ち合わせしていたので、3人で食事。北田くんは、京都のキーマンで、怪しい連中から神秘的な連中まで(笑)ものすごいネットワークを持っている。たくさんの人を紹介してもらった。日販とも間接的に関係してきたので、柴田くんに紹介しておく。北田くんは、今、学校向けに100ドルパソコンのようなものを普及させたいと動いているので、ODECOの現状についても報告。

◇お茶の水から汐留へ。電通の雑誌局に今泉くんを訪問。ODECOの動きとODECOマガジンのこと、その他のプロジェクトについて説明する。今泉くんが和田中の生徒会長だったとは知らなかった。長州小力の先輩ということですね。電通の雑誌局は、ラジカルなことを考えているんだなあ。今泉くんに「橘川さんとの話は、お酒でも飲みながら話した方がよいですねぇ」と言われたので、近々、お誘いしよう。ただ、飲めないんですけど。

5月9日(水)
◇ベネッセ+デメ研+フレンドリーラボの定期会議。新しいことはスタートするまでが大変で、スタートするまでが一番面白い。

◇漢検の大久保くんの紹介で「学び総研」の西尾さんが来社。教育の世界は、いろんな人がいるんですね。西尾さんも、R社のOB組だ。そういえば、大久保くんもR社だ。勤めたのは1年だけだが。

◇アイトランスポートの山根くんが来社。説教タイム(笑)

◇ドゥハウスの稲垣佳伸さんから送られてきていた封筒をあけると「B&Gネットワーク」という雑誌が入っている。新会社を設立したようだ。シニア世代の雑誌だが、単なる趣味の遊びをしている人たちではなく「社会的ミッション」を持って活動しているサークルなどをつなげていくフリーペーパーのようだ。ドゥハウスと産経新聞社とインプレスの協同である。産経は、「エコリ」というODECOも注目している雑誌を出しているが、なかなかアクティブだな。

5月10日(木)
◇ODECOの実施委員会を開催。やるべきことが一杯だ。大阪から山北さんが来たので、終了後、会食。

5月11日(金)
◇ロッキングオンの定例会議。僕がロッキングオンをやっていたのは30年前(笑)だが、渋谷の考えてることは、今でも、ツーと分かる。不思議なものだ。

5月12日(土)
◇落合の交差点の所にあるビルに開設したストロイエの石川和広くんの事務所を訪問。東中野から歩く。70年代に僕は東中野駅前のビルで写植屋を開業し、ロッキングオンの編集部も兼ねていた。住まいは落合のアパート。中井周辺には、気持ちの良い居酒屋があったりする。春風も気持ちの良い日だったので、落合周辺を散歩。来週はヘビーな作業の予定で満杯である。

2007年05月06日

1週間の日記 4月29日から5月5日

4月29日(日)
◇渋谷のビックカメラに行くと、FF(ファイナルファンタジー)のDS版が出ている。しかも、DS本体も、全色売ってる。少し前まで品切れだったのに、FFの発売に合わせて溜め込んでたな。任天堂の戦術に乗ってセットで買ってしまう。任天というのは、こういう戦術論が上手いんだよな。80年のはじめに、僕はバンダイの仕事をしていた。浅草のバンダイ社屋では若い人材が集まらないというので、銀座と六本木にマーケティング事務所を設置した時だ。バンダイの顧客である若い世代の意識調査をやっていた。そして、当時始まったばかりの電子玩具(ゲームウォッチ)の開発アイデアを集めるために、子どもたち向けのアイデア投稿雑誌(BEGA NEWS)を編集していた。バンダイが組織した子どもネットワークの会報誌だ。ゲームウォッチは任天堂が先行して大ヒットになり、バンダイは玩具の本家の名にかけて任天堂を懸命に追走した。すると、日本市場を制覇した任天堂は、今度は、ゲームウォッチを持って欧米市場に展開して、これまた大成功を収めた。バンダイがそれも追走すると、今度は、一転して、国内でファミコンを発売した。その時はもうバンダイは任天堂に追いつけなくなり、やがてアップルと組んで地獄の苦しみを受ける。つまり、任天堂はライバルより半歩先を進む戦術で市場を支配しつつ体力を蓄えてきたのだ。次のライバルはSONYであった。ある日、SONYの開発者が僕の事務所に来て、今度、任天堂と組むことになったからアイデア出しの協力をしてくれ、と言ったが、しばらく音沙汰がなくなったかと思うと、次に会った時は「任天堂にだまされた」みたいなことを言っていた。何があったのか分からないが、SONYのその時の復讐戦の意味でプレステをスタートさせたようだ。そして、任天堂とSONYの戦争になるのだが、ここでも任天堂の見事な采配が光る。プレステ2の成功でSONYが図に乗って、「セル」だ「ブルーレイ」だと、技術開発ごっこに資金を投じるのを見るや、任天堂は、決してSONYには手が出せない、ゲームウォッチの世界にUターンしてしまった。SONYと同じ土俵には乗らなかったのである。帰ってきたゲームウォッチがDSであろう。そして、ご丁寧に、かつて失敗した光線銃ゲームまでWiiで成功させてしまった。しかも、あれ、赤外線ではなくてCCDだというではないか。つまり、デジカメなんだな、あれは。高橋朗は、Wiiにはまりすぎて腱鞘炎になったが、今年の正月は、どこにいってもWiiの話題で持ちきりであった。まったく任天堂の動きを見ていると、三国志時代の軍師の姿を思い浮かべる。ということで、DSのFFがはじまる。

4月30日(月)
◇休日だが、とても休んでいられるような状況ではない。恵比寿のメタブレーンに行って、太田さんと金子くんとで、ODECOマガジンの打ち合わせ。

◇そのあと金子くんと、駒込のセルフラーニング研究所に向かい、平井雷太くんと打ち合わせ。彼の「らくだメソッド」も任天堂DSで発売になった。なんとか、学校教材用にDSが使える方法はないかと、検討。

◇電車の中でDSをバリバリ。ふとみると、車内でDSやってる若い子が、ちらほらと。携帯かDSだね。

◇事務所に帰って、カミさんと、お好み焼き屋に行って、食事しながら打ち合わせ。

5月1日(火)
◇有楽町のプロントで、栄美通信の星さんと打ち合わせ。星さんは「ポンプ」を作っていた時に、編集部に突然現れ、それ以来の友人。「カメラはエンピツだ」という僕のフレーズを気にいってくれて、ミノルタに持ちかけて、各地で写真展のイベントをやってくれた。打ち合わせは、いろいろと。

◇大手町のフィランソロピー協会で高橋理事長のインタビュー。素晴らしい情報とお話しを聞けた。詳しくは7月発行予定のODECOマガジンで。

5月2日(水)
◇午前中は、メタブレーンで太田さんと、デメ研・上田純美礼研究員と打ち合わせ。上田さんとランチしながら情報交換。久しぶりに、デメ研メンバーで温泉旅行にでも行きたいね、と話す。

◇午後からロッキングオンで全体会議。本格的にプロジェクトがスタートしている。何が起こるかは、6月9日までのお楽しみ。

◇夕方、滑川海彦が来る。20年ぶりの再会だ。やはり新しい人との出会いより、再会の方が心ゆるまる。滑川の博識ぶりはますます磨きがかかっていて、「論語」についても「リニアコライダー」についても、すぐに延々と説明を始める。橘川の参謀として復帰してもらえると、こんなに心強い奴はいない。本の方も、アマゾン40位まであがって、評価も高いようだ。

5月3日(木)
◇池袋の西山会計事務所で決算の打ち合わせ。そのあと、西山と武田さんと、食事。アルコールがダメになってるので、カンパリソーダで。西山は、慶応の学生時代に公認会計士に合格して、その後、いろいろと経済の修羅場をくぐって、80年代のバブルの時代に一緒に仕事をした。武田さんは、西山事務所のスタッフだが、こないだ社労士の資格に受かったばかりで、とても美人である。

◇作業があったので、事務所に帰って泊まり込みになる。

5月4日(金)
◇事務所でオンブックの新刊、イトヒロの「草野球な人々」を、あらためて読む。イトヒロの傑作だと思う。彼は、二年前に脳腫瘍で倒れて入院生活を送っているが、この本を読むと、ユニホーム姿のイトヒロの姿が浮かんできて、たまらない。早稲田マン研の大先輩である東海林さだおさんが文章を寄せてくれているが、ものすごく上品で心のある文章だ。表紙は、「ポンプ」の時代に女子高生でイラストを投稿してくれてた岡林みかんちゃんが引き受けてくれた。みかんは週刊文春なとで活躍している売れっ子イラストレーターだ。イトヒロと関係のある人はぜひ読んでください。面識のない人も、ぜひ。仕事(金儲け)以外のところで情熱を燃やすということが、どれだけ美しい人生か分かりますよ。

◇夕方、久しぶりに家族が集まって「コラーゲン鍋」を食べに行く。学芸大学は、食べる所には苦労しないね。日本蕎麦も中華料理もイタメシも寿司屋も、レベルが高くてCPのよい店が集まっている。

◇事務所に泊まり込み二日目。

5月5日(土)
◇早朝に起きて、駅近くのサウナ風呂へ。大勢の人が仮眠室と休憩室で寝ている。24時間営業のウドン屋でウドンを食べる。

◇夕方、渋谷で佐藤房子ちゃんと会って、食事。房子ちゃんは、近代映画社にいた時に、リアルテキスト塾の前身である「デジタルライター養成講座」(ネットで課題を出して添削するというもの)の生徒である。もう5年経つが、出版社を経て今は編集プロダクションにいる。最近、突然、何年ぶりとかいう友人から連絡くることが多い。僕の方で、何か引き寄せているのだろうか。

◇忙しい割りには、ちゃっかりとFFをクリアー。プレステのFFだと、インターネットで攻略サイトを調べながらでないと出来ないが、DSは、単純に最短距離でラスボスを倒せた。犠牲になったのは睡眠時間だ。