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社長日記

1979年03月05日

ポンプ企画主旨

ポンプ企画主旨

 世の中はすでに新しい変化と変動の時代に入っていると感じます。これまで確固として存在していたものが、日が経つにつれて陳腐なものとなっていきます。書店の店頭は陳腐さの花ざかりといってよいのではないでしょうか。何が陳腐かというと、雑誌を作る側より受け手の方がズウーと先へ行っているのに、雑誌発行者はまだ<啓蒙>が可能だと信じていることです。ポパイが一定程度の成果をおさめたのは、内容的にはともかく、編集者側のエネルギッシュなパワーと、「いまやあらゆる分野で、送り手より受け手のほうがすすんでいることを計算して、読者と一緒につくろうという考えを基本にしている」(木滑良久・イラストレーション’78.5.15)という情況に他する確かな認識があったからだと思う。

 だが「ポパイ」は、都市生活の上っ面部分を舞台にしているだけで、雑誌の作り方もポンプに比べれば圧倒的に古い。江戸元禄時代ぐらいに古い。

 このポンプという企画力がいかに新しいかを繰りのべることはやめますが、すでにこの企画に対する反響の大きさ、確かさ(別添えの資料を参考にして下さい)を見れば、単に一人の人間の思いつきによる企画ではなく、たくさんの人間の必要から生まれたものと考えられるでしょう。

 すでに、ポンプ発行に向けて、確実な動きがはじまっています。ポンプという雑誌は、この動きの中では、最初の一段階です。例えば雑誌のテーマとして「寝間着」が出たとする。どういう寝間着が寝やすくて、気持ちよいかを、誌上で研究し、更に試作品をつくり、商品化していく。というところまでいくかもしれない将来的な可能性を、この動きは秘めています。寝間着というのはヒユですから、インベントでも喫茶店でも、なんでも可能なわけです。
他にも例えば、「イラスト人材銀行」というものをつくりました。これは全国のイラストを描ける人に呼びかけて、作品と自己紹介を送ってもらい、こちらでファイルする。当面はポンプ内部で、こちらの要望するイラストを探す時に利用するわけですが、将来的にはこれを充実させて、他のメディア、企業に対するイラスト・プロダクションにするつもりです。もちろん、執筆者もライター・プロダクションを作って、メディアに売りこんでゆくこともします。いわば、メディア界のナベプロ構想です。

 飛躍が多いように思われると思いますが、僕らは、将来を見る目と現実を踏みかためる目の両方を持ってると思います。すこしづつ確実に展開していくつもりです。ぜひ、この新しい動きに、ご賛同とご協力をお願いしたいと思います。

企画開発者 橘川幸夫