■あらすじ 入社して2年になる主人公・上田由理は、デジタル回路設計を担当する、自他共に認める優秀な女性技術者。客先からの無理な要求もアイデアで解決してみせる。 ある日、由理は高周波回路設計部門への異動を打診される。由理は、自分には高周波回路設計は無理だ、と思っているのだが、それを素直に言うことができず、異動が決定してしまう。独力で勉強しつつ、周囲には謙虚さを装う由理だが、それが逆に評価を上げてしまい、当惑する。 由理は、父親との気持ちのすれ違いや、姉へのコンプレックスを抱えている。異動前の上司の死をきっかけにこれらが急展開し、由理は人間としても、技術者としても成長する。 技術者の苦労と喜びが描かれ、由理の先輩社員によって電子回路・無線技術についてイメージが沸くような解説もされており、これらに興味のある人にとっては入門書としての側面もある作品。また、技術者としての心構えについても言及されている。 ■著者プロフィール 一九五八年生まれ。某国立大学大学院 修士課程修了(電子工学専攻) 某メーカー勤務の電子技術者。
■『日経エレクトロニクス』掲載
日経BP社の『日経エレクトロニクス』2008年1月28日号に、『インピーダンス・マッチング』の著者である澄野一樹さんが登場。本にまつわるエピソードを語っています。 毎回、電子技術に関わる話題の人物が登場する「ひと」のコーナー(P.43)で、電子技術者としての仕事の面白さや、小説を執筆した動機などを語っています。 ぜひ、お読みください!
■『インピーダンス・マッチング』を読んで
技術屋魂がこめられてます!! 「業界あるある」が盛りだくさんな、とことんマニアックな小説……。 このような小説が、いろいろな業界で生まれると面白いですね。 監督・脚本家 安田真奈
※オンブックより 安田氏は、映画『幸せのスイッチ』の監督・脚本を手がけた気鋭の映画人です。『日経エレクトロニクス』の著者インタビューにもあるように、この映画を見たことが、『インピーダンス・マッチング』執筆のきっかけとなりました。
■書評
「Amazonで買えないのがもったなすぎる - 書評 - インピーダンス・マッチング」 (404 Blog Not Found 小飼弾氏) 優れた書評家としても知られるブログ「404 Blog Not Found」の小飼弾氏に『インピーダンス・マッチング』の書評をいただきました。大変に好意的かつ示唆に富んだ内容で、「面白い! 今までなかった青春小説」「文系読者にも感動が伝わる」とのお墨付きに感謝。 ------------------------------------------------------- (404 Blog Not Foundより引用) 本書には、回路図は出てくるが恋愛は出てこない。しかしそれをもってして本書の潜在読者を理工系に絞ってしまうのはあまりにもったいない。由香と父の会話は理工系でなくてもきちんと感動が伝わる。(中略)私は、本書が一般文芸書としても売れることを信じている。 ▼全文はこちらをクリック 「Amazonで買えないのがもったなすぎる - 書評 - インピーダンス・マッチング」 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50959788.html
【推薦文】
電子技術者の中でも、高周波技術者の仕事というものは、デジタル技術者やソフトウェア技術者、そして一般の人達には分かりにくいものです。この小説は、そんな高周波技術者には何か引き込まれるものがあります。 デシベルを説明する話は、私と主張が同じで、読んでいてうれしくなりました。カットアンドトライによる、インピーダンスマッチングや高調波抑圧フィルタの地道な実験、そしてハンダ付けのときのやけど(ときどき、私もやります)は、高周波屋にはとても共感できます。発振器をブランコの単振動で表現して説明する下りは奥が深く、かつ的確に書かれていて、感心しました。 登場人物も「ああ、こういう人、いるなあ」と思わせる人達で、高周波を扱う中堅企業の、本当にありがちな話で、高周波回路設計を仕事としている私はとても身近に感じます。 作品中、高周波技術をどのように習得(勉強)するかを主人公の回りの人たちが教えていますが、これを今の日本の会社の技術者に読んでもらいたいと思います。 根日屋英之
(株)アンプレット 代表取締役、東京電機大学 工学部 講師 |